今年はほとんど撮りに歩かなかった。だいたいコロナと五輪のせい。
たまにぶらっと撮るときも大体G X PZ 14-42で済ませてしまうようになった。ボディは気分でG8のときもあるし、G100のときもある。 世間はGR IIIxで優勝している人が多かったので自分もコンデジ熱が高まっていたこともあり、GF9を無理やりポケットにつっこんで歩くことも増えた。買っててよかった。(現金)
ちょっと望遠がやりたいときはG35-100、ちょっと気合いを入れるときはG14-140をつけていけば事足りる。室内で撮る用事も少なく、単焦点は最近はあまりやっていない。
というわけで2021年は何も買ってない。安心安全って感じだ。
DSC-RX100 (Mark 1)
なぜか手元にある。Sonyishな色しか出ない(当然)ので絶望している。
安いのと、モニタ固定式がシュッとしていて好きなのと、50mm以遠しかほぼ使わないので、24-70mmでズームとは……?となるよりは28-100mmがいいと思ってMark 1になった。実際問題としてはこいつの換算100mmで撮った結果はGF9+GX14-42PZのテレ端とそんなに変わらないように見える。
MR(メモリーリコール)モードで登録しておいたズーム位置、たとえば50mm位置に強制復帰できる点はかなり気に入っている。MRの登録内容を読み込ませるには他のモードからMRに入る(実践的にはMRから隣の位置に行って戻ってくる)必要があり、そのために定期的にモードダイヤルをコチコチするが、それがリロードアクション的な儀式としてとても気に入っている。虚無といえば虚無だが、露出補正専用のダイヤルを置かれるよりは有意義に思える。
このカメラの応答速度では正確なズームの位置合わせは一生無理なので、MRで呼び出した50mm位置を起点として、必要に応じて100mmまでズームインするか28mmまでズームアウトするかの3焦点レンズとして使っている。もちろん起点は35mmでも70mmでも、気分で変えて設定すればいい。
古いし個体差もありそうだが、28-50-100mmとしての運用だと、一番すっきり写るのが28mmで、あとの50mmと100mmはふーんという感じになる。
操作系のカスタマイズはほとんどできないが、いちおう左右キーをAELとAF/MF切り替え(AFLの代わり)にあてている。AF枠がかなり見づらい点については、モニタ下のメーカーロゴとの位置関係を覚えておくとちょっと便利なことに気づいた。
現像は、ソニー機の色に首を傾げ続けたおかげでCapture Oneのカラーエディターの使いかたをようやく覚えた。ソニー機の場合は黄色の彩度を無心で-15から-20あたりに減らすようにしている。それでもソニーの色の世界観からは逃げることはできない。
まだ2ヶ月目くらいだが、もう観賞用でいいかなという気分になっている。形状が最高にかっこいいし、現像のことさえ忘れていれば、サイズからすればパワーがあってそれなりに楽しいカメラではある。JJCの外付けグリップもかっこいいので気に入ったら合わせたいと思っていたが、とくに操作時の保持で困る要素もない(なにせ操作自体が少ない)ので、ストラップだけでいいかとなった。
サイズ的にはやや無理があるが、ポケットにGF9+GX14-42PZを突っ込んでいったほうが後悔は少ない。今からRX100のどれかを買いたいという人がいれば、形状と中古品を許せるのであればGF7+GX14-42PZ(あるいはG12-32)を勧めたい。色も現場での操作性もやれることは多いし、うっかりG35-100を入手してコンパクトな70-200mmのカメラというのを経験してほしい。もちろんGF9でもGF10でも、古いけどGM1でもいいぞ。(後方腕組LUMIXおじさん)
LUMIXといえば、RX100に近いサイズで1型センサーのコンデジで、望遠端が70mmよりはるかに長い、パナの色が得られるカメラというのが、奇遇にもパナから出ていることをご存知だろうか……。(雑導入)
DMC-TX1
なぜか手元にある。はやさがたりない。
RX100初代は安く使い潰すつもりで試したが、撮影はともかく現像ではソニーの色しか出てこないし、露出をいじると黒レベルが異様に浮くし、PS4のクイックメニューの配置がころころ変わるし、とにかくソニーというメーカーにうんざりしていたタイミングがあり、八つ当たり的に安定のLUMIXを買ってしまった。LX9は24-72mmに興味がないし起動も遅いらしいのでTX1になった。
ぱっと触った限りではMFT機(LUMIX G)ほどの快適さはない。以前にも購入を見送った懸念がいくつもあるが、ポケットに潜ませる必要があるのならいい選択肢になりそう。
まだ2日しかテストをやってないが、現像時にいつものパナの絵と色が出てきて安心した。露出補正だけでだいたい欲しい絵になるし、色温度を走査すればホッとする色合いが2点は見つかる(暖色寄りと寒色寄り)。露出をいじってもRX100のように変に黒レベルが浮きすぎることもない。えっ好き……。
現状の感触としては、やはりコンデジといえば不自由はつきものという範疇にある。気になる点は以下に書いた。難点が目立つかもしれないが、レンズ交換式(MFT/LUMIX G)と比べさえしなければかなり使いやすいカメラだと思う。
(撮影まわり)
- LUMIX Gと比べてしまうと(GF9比でさえ)起動速度もAF速度も各操作の応答速度も物足りない
- 手ブレが不安
- Aモード+ISO Auto、暗いところでは換算135mmで1/100sec、換算250mmで1/125secで撮ろうとするが、ちょくちょくブレっぽい結果が出た
- 本体のグリップ性が皆無なので正直しょうがない
- GF9+GX14-42PZと比べるとチンタラしているが、向こうは換算84mmまで、ほぼ同様のズーム域にしたいとなるとG14-140が必要になり、いきなりでかくなるので、TX1のサイズ感には価値があるはず。と思いたい。
- CameraSizeでみると厚みがGF9とあまり変わらないような気がするが、GF9をポケットに入れると出し入れで引っかかるし、重量感もある。
- 書いてて思ったが、手ぶらのときでもネックストラップで解決するような気がしてきた(重量以外)
- CameraSizeでみると厚みがGF9とあまり変わらないような気がするが、GF9をポケットに入れると出し入れで引っかかるし、重量感もある。
(設定関連、操作性)
- AFLボタンの位置がわるい
- 途中でモニタ端をタッチしてしまう(タッチAFが動作してしまう)ので実質死にボタン
- 画面端のタッチだけ無効にする機能はたぶんない。どちらかを取れと言われたらタッチAFですね・・・
- Fnボタンからのパワーズーム操作(Fn→左右キーかダイヤルでズーム)ができない
- ステップズームの止まる位置の候補が多すぎるので減らしたい
- 止まる位置は 25-28-35-50-70-90-135-160-200-250mm
- 応答が遅いのもあるので、起動からワンステップで50mm位置が使えるようにしたい
- 2022年にもなってP330の影を追い続けている
- リアダイヤルを露出補正に設定していると入力が1クリック潰れる
- 露出補正モードに入るのに最初の1クリックが拾われてしまい、値を変えるのは2クリック目以降になる。
- LUMIX Gの背面リングをこの仕様にしてほしいのだが……。
- 露出補正モードに入るのに最初の1クリックが拾われてしまい、値を変えるのは2クリック目以降になる。
- AFマクロモードがなぜかQ. Menuから設定できない
- フォーカスモードを物理Fnボタンにあてておくと、連打で AF→AFマクロ→MF→AF と順繰りにできる
- (追記)左キーが元からこの機能になってた。配置が気にならなければFnにあてる必要はない。
- 一生マクロモードでもいいかと思ったが、ただでさえ速くない遠景の合焦速度がさらにチンタラしてしまう
- フォーカスモードを物理Fnボタンにあてておくと、連打で AF→AFマクロ→MF→AF と順繰りにできる
(現像まわり)
- 取り込み時に最初から3:2の絵が出てくる設定になるので4:3がデフォルトのLUMIX Gより楽
- 広角端で捨てるはずのピクセルがたくさん拾えるので脱法パノラマ撮影ができる
- 換算25mmで撮影してCapture Oneに読ませてクロップを解除すると26.8MPくらい、だいたい16:9に近いのでそれでクロップすると26.4MPくらいの絵が得られる
- RX100も同様で、広角端で23.8MPくらいの絵が出せる
- もちろん流れた像なので雰囲気だけ
- 換算25mmで撮影してCapture Oneに読ませてクロップを解除すると26.8MPくらい、だいたい16:9に近いのでそれでクロップすると26.4MPくらいの絵が得られる
- EXIFに換算焦点距離が記録されていなくてやや不便
- 9.1mmという数字と友達になれる
- RAWのファイルサイズがでかい気がする
- コンデジっていつもそうですね…!
次のカメラ
次に買うカメラとしては、レンズ一体型は圧倒的にGR IIIxがほしい。今ではないが、かなりぐっと来ている。 GRのサイズと操作性には興味はあったが、換算28mmというあまり使わない、かつMFT (G14/2.5) で再現できる焦点距離だったので手が出なかった。(ので先にDP2系に手を出している。最終的に精細な絵を撮る役割はA7系+45/2.8 DG DNに食われた。) 換算40mmというバリエーションを出してくれたリコーには感謝したい。 レンズ一体型でサクサク操作できるコンデジはいくらあってもよい。(現状は速度を捨てて1型センサーのコンデジにするか、厚みを諦めてMFTの小型構成という選択肢になる。高いコンデジや他のAPS-Cのレンズ交換型ならあるのかも。)
レンズ交換式はMFTがやれる範囲で満足してしまったのであまり次が思いつかない。大手の色の出方を見てみたいのでEOS Mの小さい構成はうっかりワンチャンあるかもしれない。EFマウント機が途切れたタイミングでこっちも値崩れしないだろうか。
G X PZ 14-42を愛用しているので、Dual IS 2に対応した令和最新版はほしい。(一生言ってる) 現実的には出ても12mmスタート、30か35mm止まりで太めのやつになりそうな気がする。ズームレバーの位置は考えてほしい。(1442回目)
ソニー機はあまり気合いを入れて持ち出す用事がないのと、現像で出てくる色を考えるとうつうつしますになる。RX100だけでなくEマウント機ごとお通夜ムードの年になってしまった。シグマの45/2.8 DG DNをもっと使いたい気持ちや、28-70/2.8や18-50/2.8といった軽いズームを続々と出してくれているということもあり、いっそEマウントでパナ機が出てほしい。そういえば18-50/2.8 DC DNのMFT版も出てほしい。